あふれた愛/天童荒太 



5g6


とこもと読み回して、やっぱり天童荒太はいいねということになってます。
4つの物語それぞれに精神を病んでいる人が出てきて、全てがハッピーエンドではないけれど読み終わった後なんだか優しい気持ちになれる、そんな一冊だったと思います。
人は、皆が上手に賢く生きることが出来る訳ではない。それでも自分なりの方法で必死に生きようとしている。当然、弱い部分があり人を傷つけ、人に傷つけられながら生きている。
そして、生き方に正解がある訳でもない――。



相変わらず天童新太の人間描写は素晴らしくて、どうしてそんな人間のつらい深い部分まで繊細に描けてしまうのだろうと思いました。
「うつろな恋人」と「やすらぎの香り」の二つは特に印象的で、人間の弱い部分を目の当たりにした気がします。
方法は色々だけど、必死に前を向いて生きていく主人公たちを見守りたい気持ちになりました。
著者の母親にまつわるエピソードのあとがきも良くて、物事や人の気持ちは色んな方向から見ないといけないなと改めて考えさせられました。


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